ホームヘルパーの仕事内容は、文字通り在宅の介護である。高齢者や障害のある人など、日常生活に不自由がある要介護者の家庭を訪問して、身の回りの世話をする仕事だ。この仕事は無資格でもできるが、資格がなければ介護事業者などでは採用してもらえない。それは、介護サービスの一つとして位置付けられているからである。
ホームヘルパーを利用する要介護者には、高齢者・知的障害者・身体障害者などがいる。このうち、ホームヘルパーを利用する人が最も多いのは高齢者だ。特に、介護保険が実施された2000年以後は、在宅の介護サービス事業者が雨後の筍のように増えた。それに伴い、ヘルパーの需要が高まったのである。
要介護者のホームサービスは、利用者の自宅を訪問して家事援助や介護を1時間程度~1時間以上行う「滞在型」と、30分未満の時間で1日に何度も訪問する「巡回型」の2種類がある。一般的なのは滞在型で、平均して一人7世帯受け持ち、1世帯を週2回程度訪問しているケースが典型的だ。一方、巡回型は日中はおもに自転車で、夜間は2人1組でクルマを使って利用者の自宅を巡回訪問している。そのようなことから自宅のカギをあずかることになるので、信頼関係がなければできない仕事だ。夜の訪問は主にトイレの介助で、ポケベルが鳴ると直行する場合と定期的に回る場合と二通りある。
働き方は正規職員である「常勤」、一年契約など期間を限って採用される「非常勤」「嘱託」、必要な時だけに仕事のあっせんを受ける「登録型」とさまざまだ。